10月24日(木)午後6時半~8時半 西大寺公民館 参加者59人
(公)福武教育文化振興財団の助成を頂き、西大寺公民館との共催で実施し、ノーマライゼーションを目指した企画で、要約筆記の方々の協力も得ました。
教材は小学4年生の教科書に出てくる新美南吉の「ごんぎつね」です。
93歳の西郷竹彦先生の授業は子ども達にも理解ができ、大人には文芸学理論に基づいた深い読み解きに感動し、文芸の持つ魅力を味わうことが出来ました。
参加者の感想より
・学校で習わないようなことをいっぱい教えてもらえたのですごく勉強になった。先生のお話をもっと聞きたかった。今までの何倍も国語が好きになった。
・ 視点論にしぼって真実と美に迫っていかれたので、わかりやすかったと思います。先生のお元気な姿が見られてうれしかったです。
・今までのごんぎつねのイメージがガラリと変わりました。ごんだけがかわいそうと思っていたけど兵十も悲劇だということが学べました。会話、意思の疎通は大事だと思いました。
・子どもの頃大好きだったので、とても楽しみでした。こんなに深く物語を読んだのは初めてでした。思わず涙ぐんでしまいました。4年生の息子が学校でちょうど学んでいた「ごんぎつね」だったので参加しましたが、私の方が熱心に聞いてしまいました。
・ 毎回先生の講座で改めて気付かされることが多く、勉強になります。取り上げる作品も教科書からということが多いので、参加のハードルが低くていいなと思います。講座内容は深くて濃いですが…。また次回も参加したいと思っています。
・ ごんぎつねは、何度も読みましたが社会背景やコミュニケーション不足などの視点には、今日初めてで、深いです。ごんによって兵十はひとりぼっちになってしまった。でもそこでごんの中に兵十との孤独への共感がうまれた。自己犠牲が神様の領域になる世の中はなんて悲しいのかと思いました。現在は身分による差別的なこともない自由な世の中ですが、このごんぎつねと同じ、話し合いのない世の中だと感じました。物語は昔だけでなく、今現在のことも深く考える機会を与えてくれると思いました。
・ 今高校二年生で県立の進学校に通っています。国語(現代文)の授業では「解き方」を重視した授業です。「読み方」(今回のような)はあまり教えてくれません。やはり「読み方」は大切だと感じました。