原爆が投下された、8月6日の広島は平和を願う世界の人々であふれます。
夕暮れ時に平和公園を訪れました。
ライトアップされた原爆ドームは、群青色の空にその姿を美しく映していました。
子どもたちが作ったたくさんのピースキャンドルがドームの周りを囲みます。
ドーム前の元安川にはいろどりどりの灯籠が流されていきます。
原爆慰霊碑にはたくさんの献花が飾られ、焼香に長い行列が続いています。
原爆資料館で様々な国の親子連れに出会いました。
今回、私は文芸研全国大会に参加するために広島に来ました。
記念講演で「はだしのゲン」の作者・中沢啓治さんのお話を聞きました。
「はだしのゲン」は先生の自伝的物語です。
原爆で家族をすべて奪われた怒りが作品のエネルギーとなって私たちに訴えてくるのだと改めて思いました。
「はだしのゲン」を書き続けていた先生も、白内障の悪化でマンガは描けなくなったそうです。
しかし、これからは壁画をぜひ描いて残したいとおっしゃっていました。
いまでも広島の町の下には、当時収容できなかった人々の骨が埋まっています。
そして、今日は長崎に原爆が落とされた日。
核兵器保有国の指導者たちも核兵器廃絶を口にし始めました。
核兵器のない世界が一日も早く来るように、私のできることを考えたいと思いました。
ぜひ子どもたちと一緒に、ひろしまの原爆資料館を一度訪れてみて下さい。
同じ日、私は福山で神田香織の講談「はだしのゲン」を観にいきました。講談師の神田香織さんは原爆資料館でマンガに出会い、こんなにも悲惨な状況の中で9歳のゲンが力強くエネルギッシュに生き抜くことに希望を見出し講談の材題にしたと語っていました。
原作者の中沢啓治さんのお話と重ね合わせ、次の世代に語り継がねばならないと強く思いました。
今年は春には原爆ドームと原爆資料館を訪れ、夏は平和行進の岡山市内1日分を歩きました。
オバマ大統領がノーベル平和賞を受賞したときは、何で?核保有国だし、言っただけなのに?と思いましたが、言ったことによって歯車が動き始めたように感じたのは私だけではないと思います。
オバマさんも言いにくいことを言ったのかも?正しいと思うことを言うことの大切さを実感しました。そして平和を願い行動したいものです。