宮城県の被災地見学と仮設住宅訪問をしてきました。津波被害を受けた地域は思ったよりもずっと広大で驚きました。草ばかりの荒れ野の中に被害にあった家が転々と建っている光景がずっと続いていたからです。そして、復興のダンプがひっきりなしに砂塵を巻き上げて走っていました。
仙台で一番被害の大きかった荒川地区では行政で全戸集団移転が決まっています。土地があってもそこに住めない人達がここに住みたいと「荒川再生の会」を立ち上げ、ここに住みたい人と移転を望む人それぞれを尊重して欲しいと訴えておられました。住人の意見を尊重するきめ細かな対応をしてもらいたいと思います。さっそく支援の缶バッチ購入と署名に協力しました。
見上げるような松の木を超えて津波がきたそうです。家もなにもかも無くし、命からがら助かった女性が「津波は逃げれば命が助かる自然災害です。家族で避難ルートを3つ位は考えて準備をしておいてください」との言葉が胸に沁みます。
仮設住宅訪問では、何て声を掛けようかしら、お話をしてくれるかしらと心配が先に立ちどきどきしていましたが出てきてくれたのは60代の女性でした。最初は警戒しておられましたが、荒川地区に行ってきたことを告げると「私もそこに住んでいた。帰れるものなら帰りたい」と色々話を聞かせてくれました。最後は笑顔になってくれたのでよかったです。1年半が経ち、生活再建への焦りや格差が目にみえるようになってきたとのことです。個人の生活再建にはまだまだ時間がかかることでしょう。今回の経験を周りの人に伝えることから支援の一歩を踏み出したいと思います。