「親子がそろって生き延びるための防災講座」報告

DSCN0070 (640x480)2014年10月16日(火)瀬戸内市中央公民館 参加者22名

この防災講座は、「つむぐる」さんとの共同企画でした。「つむぐる」さんは、東日本大震災以降、親子で岡山県へ避難、移住して来られたお母さんたちが中心になって活動をされています。

この日の講師はフリージャーナリスト守田敏也さん。講座は宮城県南三陸町で被災された渡邊由紀子さんの体験談から始まりました。日常から一転、被災者になるリアルが映像とともに語られ、胸がしめつけられる思いでした。そして、「運よく親子が助かったのは、津波の被害にあった先人の教えを守り繋いできた町だからと思う。」とおっしゃっていました。

そのあとにつづく守田さんの防災講座は、あらゆる災害を視野に入れた中身の濃いお話でした。特に記憶に残ったことは3つ。正常性バイアス・同調性バイアス・率先避難者たれ!ということ。

正常性バイアス=避難すべきことを認めず事態は正常だと考えること。たとえば、火災報知機がなった時、確かめもせず「誤報でしょ」という人が現れる。そして、同調性バイアス=すると「この前も、こんなことあった。」という人が出てくる。とっさのときに周りの行動に自分を合わせてしまうこと。これが避難を遅らせます。このロックを解くのが「さあ、逃げよう!」という率先避難者。周りの人の避難も誘導します。

これには、参加者一同深く納得。盛り上がって2時間もオーバーした防災講座。移住者の方々と交流してみると、災害の少ない町・岡山に暮らす私たちがいかに防災意識が低いかということに気づかされます。大いに触発されたので、また防災講座を開催しようと思います。防災にむけての積み重ねが「親子がそろって生き延びること」へつながるのですから。

 

探検・発見!子どもシネマち歩き

2014年9月27日(土)アートプログラム「古いモノが新しい 西大寺子どもシネマち歩き」を開催しました。参加者は親子20人。探検隊長は阿部泰之先生です。

まず、公民館で映画のシーンを見ながら、建物や町並みなど歴史のツボをおさえます。それから、秋晴れの西大寺五福通りに繰り出しました。発見メモとデジカメをもって、面白いと感じたらパチリ★パチリ★ あるあるオモシロいものー右から左に書いてある文字、大きな石版に彫ってある屋号、面白い模様のタイル、西洋風装飾、大きな榎木・・・・

この町の特徴はなんと言っても『看板建築』。見て下さい、建物の正面がハイカラな西洋風なつくりになっています。でも後ろは昔の日本家屋。昭和初期に商店が取り入れた建築方式なんだそう。だから、映画『魔女の宅急便』のような異国風な町のロケもバッチリできるというわけだ。ナルホドナルホド・・・

そして、住民の方のご協力で貴重なものも見せていただきました。昔の薬看板、滑車で引き上げる木戸、観音院会陽の宝木。子どもも大人も興味深々、知的好奇心全開です。

子どもカメラマンたち、イキイキと写真を撮り続けていました。そのあと公民館へ帰り、『これは!』という1枚を選んでプリントアウト。五福通りの地図に張り付けました。10月10日に西大寺公民館で開催されるESDのためのCLC国際会議分科会場に展示されます。楽しかった子どもシネマち歩き。阿部先生、ありがとうございました。

次回は10月26日(日)10時~12時西大寺公民館『音で遊ぼう 発見タイケン科学のふしぎ!』参加希望は文化☆体験ネット西大寺子ども劇場まで 086-942-1544

 

 

9月鑑賞会ほうこく♪

9月21日(日)に劇団仲間公演「ぼくはアフリカにすむキリンといいます。」が無事終了。子ども劇場では、チケットもぎりや案内係など公演を支えるお仕事を、当番の子どもたちと大人が一緒に行っています。

公演前に劇団さんに食べていただく小夜食。メニューは炊き込みご飯、鶏の唐揚げ、サンマの煮付け、レンコンサラダ、レンコンの煮付けです。どれも美味しそう!小さい子どもを抱えて仕事をしているママ達が準備してくれました。

さてさて公演は、まだ見ぬ相手を想像しながらお手紙のやりとりが愉快で可愛いお話で、子どもも大人も暖かい気持ちになりました。なんと今回の例会が、「ぼくはアフリカにすむキリンといいます。」班公演の100回目だそうです。ラッキー!おめでうございます\(^o^)/

そして、こんなうれしい感想を9歳の女の子からもらいました(*^_^*)

~これを読んだあなたへ~ こんにちは!わたしは日本に住む人間の女の子です。わたしは手紙を読んだり、書いたりするのが大すきです。子ども劇場に行けてわたしはとてもうれしいです。~人間の女の子より~

 

夏休みカンガルーポー学習会③

2014年8月24日(日)13:30~15:30 西大寺公民館 参加者27名

子どもの「学び」をデザインするー学童保育からー 講師:中山芳一先生

中山先生学童指導員の経験を通して、その重要さに気づき研究者になろうと決心した中山先生。日々、成長する子どもたちと対峙しながら構築された理論は、説得力をもって私たちに伝わってきました。 開演5分前に会場にいらっしゃって、たちまち準備されて、怒涛のごとくお話されること2時間。「となりのトトロ」の1シーンも教材にしながら、解りやすく、軽快なテンポでお話されました。

学んだことはいっぱいありますが全部は報告できないので、「めっちゃ納得したこと」(中山先生ふうに)を少しだけ報告します。

スキャモンの発育曲線によると(これはすごく有名らしい)神経系統の発育は生まれてから10才頃までに著しい成長を遂げ出来上がるそうです。神経型発達とは手先の器用さ、リズム感、バランスなど。さまざまな神経回路が形成されていく大切な過程だから、ある一定だけの動きでなく、滅茶苦茶いろんな動きをさせるのがいい。多様な遊び、生活体験などはとても有効だ。昨今、子どもが怪我をすると、「危険だ!」と遊具やその遊びを全部禁止するのはその観点からみるとモッタイナイ、成長する可能性を削いでいくから。かなりのことが子どもたちはできるのだ!!

外的言語と内的言語。外的言語はしゃべっている言葉。内的言語は頭の中で考えていて発してない言葉。たとえば幼児期は外から入ってくる言葉をただただマネして発する模倣期。だんだん外的言語が発達してきて、4才くらいになってくると内的言語が育ってくる。内的言語は自己内会話。今の気持ちや状況を自分の中に落とし込むことができる。内的言語が発達すると感情のコントロールができるようになる。体験したことを内面化し経験化していく。このようなことを今実践できるのが学童保育であるということ。子どもたちの育ちに必要なのは、自分で考え行動するチカラなのだ!!

先生のお許しをいただき、講演をビデオに収めました。再度、みんなで学習したいと思います。希望者は連絡ください(^O^)